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第2回建築工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

宮崎県延岡市を拠点にニーズに沿った幅広い建築業務を行っている

有限会社テックインファスナー、更新担当の富山です。

 

 

 

第2回:防水工事の本当の役割

〜水を防ぐだけじゃない、建物を守る防水のチカラ〜

第1回では「建築メンテナンスの必要性」についてお話ししましたが、今回はより具体的なテーマ「防水工事」について掘り下げていきます。

防水工事って何のため?

 

「防水」と聞くと、ただ“水が入らないようにする工事”というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

もちろんそれも正しいのですが、実は防水工事は建物の構造や寿命を守るために欠かせない“盾”のような存在なのです。

建物にとって水の侵入は、いわば“静かに進行する破壊”。

コンクリートの中に水が入り込めば、鉄筋が錆びて膨張し、ひび割れを引き起こします。

木造建築なら、木材が腐ったり、シロアリの被害が進行することも。

つまり、防水工事は「見えないダメージを未然に防ぐ工事」であり、建物の寿命を大きく左右するキーポイントなのです。


防水の主な施工箇所

 

  1. 屋上・バルコニー
    → 雨水が最も溜まりやすく、劣化しやすい部位です。特に平らな屋上は排水性が悪く、防水層の劣化がダイレクトに雨漏りに直結します。

  2. 外壁との取り合い部分
    → 窓まわり、笠木(外壁の上部)、配管の貫通部など、さまざまな“隙間”が防水の弱点になります。

  3. 地下構造部分(ベースメント)
    → 地下に水が入り込むと、排出も困難になり、カビや構造劣化の原因になります。


現場での防水事例

 

ある築20年のアパートでは、最上階の一室だけクロスの浮きとカビが目立ち始めたことから調査依頼が入りました。

天井裏を点検したところ、屋上の防水層に“微細なピンホール(小さな穴)”が見つかりました。

わずかな水分がじわじわと浸入し、クロス裏に湿気がこもってカビを発生させていたのです。

このように、防水層の劣化は「見えないところ」で起き、症状として現れる頃には内部へのダメージが進んでいることも多いのです。


防水工事の種類と特徴

 

  • ウレタン防水
     液状のウレタン樹脂を塗布して膜を形成するタイプ。複雑な形状にも対応可能で、コストも比較的安価。

  • シート防水(塩ビシート・ゴムシート)
     工場で作られた防水シートを敷設。均一な品質が確保され、耐久性も高い。

  • FRP防水(繊維強化プラスチック)
     浴室やベランダに多く使われる、軽量で強靭な防水層。硬化も早く、メンテナンス性も◎。


防水は“定期的に見直すべきライフライン”

 

防水層の耐用年数は素材や施工状況にもよりますが、おおよそ10〜15年が目安。

外見に変化がないからといって油断せず、「防水層も“消耗品”である」という意識が必要です。

定期的な防水診断+必要に応じた改修工事


これが建物を長持ちさせる最大の秘訣です。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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